参院選の日程が当初予定より一週間遅い七月十二日公示、同二十九日投開票と確定したことを受け、道選挙区に立候補を予定する各陣営は、遊説日程の再調整などの動きを加速させ始めた。
自民党現職の伊達忠一氏の陣営は一週間の遅れを最大限活用し、地方組織の引き締めを徹底する構え。道内各地の総決起大会への出席者を代理から候補者本人に切り替える調整を進めており、陣営幹部は「日程に余裕ができたことは非常にありがたい」と明かす。
ただ、陣営内には「投票日が先に延びれば新人候補の知名度アップにつながる」との懸念も。同じ与党の公明党道本部の稲津久代表も「海水浴シーズンで投票率が上がらない心配もある」と言う。
一方、野党陣営は「与党の強引な会期延長は野党にとってプラス」との受け止め方だ。民主党現職の小川勝也氏の陣営幹部は「与党には国民の厳しい審判が下るだろう」。投票日の変更にも「二通りのスケジュールを用意していた。慌てることはない」と余裕の構えだ。
同党や新党大地などが推薦する新人の多原香里氏の陣営は「五日に予定していた出陣式の日程は変更しなければならない」としつつも、追い風に期待する。
共産党の新人、畠山和也氏の陣営は「(会期延長は)与党の悪政を訴える好機ととらえ、遊説日程を調整中」。社民党新人の浅野隆雄氏の陣営は「大まかな遊説日程を決めていたので宿泊先の予約変更は必要だが、自民党が年金問題での汚名返上を狙った会期延長だと訴えていく」としている。
北海道新聞 引用