【根室】北方領土ビザなし交流で、本年度最後のロシア側訪問団が二十二日夕、日本のチャーター船「ロサ・ルゴサ」(四八○トン)で根室港から帰島した。日本側の訪問は十二日に終了しており、本年度のビザなし交流は全日程を終えた。
一行はガリーナ・グルシコワ団長(55)=南クリール地区行政府文化課長=ら、国後、色丹両島の四十三人。十七日に根室入りし、富山県を訪れ、工場見学や元島民と対話集会などを行った。
ビザなし交流は十六年目。返還運動後継者とロシア人青少年の枠が拡大されたほか、専門家枠で北方文化研究者が初めて北方領土を訪問。参加者は、日本側が日本語講師や専門家を含め十七訪問団計五百四十二人(前年度比八人増)、ロシア側は八訪問団計二百七十八人(同七十四人減)。