参院選投票日の二十九日まで、あと一週間の「ラストサンデー」となった二十二日、各党党首は大票田の都市部で政策と支持を訴えた。各種世論調査で劣勢が伝えられる自民党総裁の安倍晋三首相は民主党批判を強めたのに対し、野党側は与野党逆転の必要性を訴えるなど、選挙戦最終盤を前に舌戦は熱を帯びた。
安倍首相は当初、札幌遊説を予定していたが、激戦の首都圏に変更。東京、埼玉、栃木の一都二県の計六カ所で街頭演説をこなした。JR大宮駅前では、民主党批判をする一方で、「国民の皆さまから率直な意見をいただいている。真摯(しんし)に受け止め、政策に反映していかなければならない」と述べ、実績アピール重点の演説を軌道修正。劣勢挽回(ばんかい)への必死さがにじんだ。
首相は、これに先だち埼玉選挙区で選挙協力する公明党現職の選挙事務所を訪れ「何としても与党で二議席を確保しなければ、この選挙に勝つことができない」と激励した。
公明党の太田昭宏代表は、民主党候補と激戦となっている愛知、神奈川両県で街頭演説。JR横浜駅西口では「無責任、パフォーマンスの民主党に、日本の政治を任せてはならない」と訴えた。
一方、民主党の小沢一郎代表は同日午前、民放テレビの報道番組に出演後、「おばあちゃんの原宿」で知られる東京・豊島区の巣鴨地蔵通り商店街を、東京選挙区の新人候補とともに練り歩いた。
あえて街頭演説に立たない「小沢流」で、道行く高齢者と笑顔で握手を交わしながら、「与野党逆転で年金問題しっかりやります」などと訴えた。
社民党の福島瑞穂党首は都内を遊説。国民新党の綿貫民輔代表は埼玉県内で、新党日本の田中康夫代表は大阪市内でそれぞれ支持を訴えた。
(北海道新聞 引用)
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