中国人研修生に時間外労働をさせたなどとして、北海道の美瑛町商工会(福井努会長)などが札幌入国管理局から不正認定を受けた問題で、実態を内部告発したことにより不当な降格人事を受けたとして、同商工会前事務局長の成沢政広さん(59)が13日、同商工会と福井会長らを相手取り、地位確認と慰謝料約1000万円などの支払いを求める訴訟を札幌地裁に起こした。
訴えによると、成沢さんは昨年7月、同商工会が6月から受け入れた中国人研修生10人が、福井会長が経営する「びえいフーズ」で入管難民法で禁じられた時間外労働をさせられていることに気づき、同管理局に相談した。
同管理局は立ち入り調査を行い、昨年10月に同商工会と同社に対し、研修生受け入れ資格停止3年間の処分をした。同商工会は今年1月、前事務局長が「商工会の指示に従わず専断的」であるとして課長待遇の主幹に降格させた。成沢さんは現在、休職している。
成沢さんは提訴後に記者会見し「降格は、報復だとしか考えられず、非常に悔しい。商工会の正しい運営のために頑張りたい」と話した。同商工会は「弁護士に対応を一任している」としている。
(読売新聞北海道版引用)
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