道は今秋をめどに、道庁北側駐車場(札幌市中央区北四西七)を民間に貸し出す方針を決めた。財源不足解消策の一環で、道はこのほか、保有地の売却や本庁舎内の広告スペースを拡大するなど、資産を有効活用することで歳入増につなげたい考えだ。
北側駐車場は、三千三百平方メートルで約百二十台が駐車できる。現在は道庁や石狩支庁などへの来庁舎に限定して平日は無料開放している。民間業者へ貸し出した場合は有料となるが、道では道議会裏にあるもう一カ所の来庁者用無料駐車場を、現在の百三十五台分から二百十五台分に拡大することで対応するという。
北側駐車場は、大型商業施設が並ぶJR札幌駅とも近接。休日の一般客利用が見込めることや、昨年の改正道交法施行により路上駐車への取り締まりが厳しくなったことから、需要があると判断した。賃貸料を道はまだ試算していないが、民間の不動産関係者は「年間五千万円程度の収入が見込めるのでは」と言う。早ければ十月にも貸し出す。
道財政は本年度予算で約百億円の歳入不足となるなど危機的な状況。道は道有財産の民間への貸し出しに加え、議長公邸や札医大学長公宅などを売却し、約三十七億円の歳入を見込む。昨年から道庁エレベーター内などで始めた民間企業からの広告スペースを拡大し、今年は道庁一階ロビーの活用も検討。収入確保に知恵を絞っている。
(北海道新聞 引用)
コメントの投稿